いつもありがとうございます。

目黒区学芸大の眼鏡、サングラス専門店ライブラの田中です。

今回はご要望の多い「中近両用レンズ」について解説していきたいと思います。

中近両用レンズが生まれた背景

中近両用レンズは読んで字の通り、遠くと近くではなく遠くの見え方を少し犠牲にして中間距離と近方距離に特化したレンズになります。

最初に遠近両用が登場していますが実は遠近両用にも中間距離のレンズは組込まれています。ただ、いかんせん狭すぎてパソコン作業には向きません。

遠くの視界は広く焦点が合いますが中間距離1メートル以内のパソコン画面には視界が狭く焦点が合わせづらく、また近方も見えるのですが焦点が狭く合わせるのにスムーズにいかないことが多々あります。

当店としてもお客様に説明するときには、「遠近両用の手元を見る機能はあまり大きな期待はしないでください、読書用やスマートフォン用としてはあまり考えないで下さい」とアドバイスしております。

現代の人たちの一日の生活空間距離は80％の人が5メートル以内と言われているようです。

室内を中心としたデスクワークの仕事が中心になっているのはみなさまも肌感覚でおわかりいただけると思いますが、パソコンはだいたい５０ｃｍからスマートフォンは２５ｃｍといわれます。

この生活環境にあわせて生まれたのが中近両用レンズということになります。

中近両用で見える距離

中間距離と言っても5メートル以内ということならかなり幅があります。

上の図のようにちょうど瞳が来るレンズの高さに中間用の度数が設定しているのが中近両用です。

そしてこの部分の度数は年齢に応じた調節力で、度数である「加入度数」というのが設定されているのです。

ちょっと複雑なので意味不明だと思いますが申し訳ありません。

つまり中近両用はご年齢による「加入度数」によって見える距離が変わっていきます。

たとえば55歳の方ですと普通に遠くが見える方は66㎝が焦点距離ですので、50ｃｍくらいのパソコン画面はもちろん30㎝くらいの読書やスマートフォンの位置はもっと見えません。

そこでご自身がお持ちの調節力が+1.5Dですのでその半分の+0.75Dを使用してそれを補うカタチでの度数のレンズを使います。それが近くを見るための加入度+2.5Dのレンズですが、このレンズを使えば1ｍからから30㎝が見えるようになってきます。

そして距離感のみならず、遠くを犠牲にしている分、左右両側の視野を十分に確保しているのが中近両用の特徴です。

遠近両用では遠くの視界に特化してるため中間と近方の視界が狭くなっています。

このように中近両用レンズは、遠近両用ではカバーできないパソコン作業や細かい手元のをしやすくするために開発されました。

中近両用ではレンズの上の方を使えば遠くが見えます

では遠くは本当に見ることができないんでしょうか？

実は中近両用のレンズは上の方に遠くの度数が若干ですが入っているのです。

そのため、正常なまっすぐな姿勢で見たときには遠くはぼやけて中間にピントが合うのですが、少し上目遣いのような形でレンズ上部を使用して見れば、遠くが見えるようになります。

販売する側の人間として、「中近両用を外出でも使えます」とは言えませんが、実際に中近両用を遠近代わりに外出用に使用している方もいらっしゃいます。

これは、車の運転はしないし鮮明に見える必要はない、ある程度遠くが見えればOKという方が割合多いためで、都心部の方に多い印象です。

車の運転、特に夜間運転では視力が1.0くらいはないと厳しいので中近両用レンズは使用しないでください。（度数設定にもよります）

いかがでしたでしょうか？

中近両用のメリットとデメリットをお話ししましたが、もしもうすこし詳しく聞きたい、またトライアルで試してみたい方はお電話でも大丈夫ですのでご遠慮なくおっしゃってください。

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ぜひご連絡をお待ちしております。