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【近視の方必見】「老眼鏡」「遠近」「中近」どれが正解?プロが教える3つの選択肢と選び方

皆さま、こんにちは。学芸大学の眼鏡専門店、ライブラの田中です。

普段、近視の眼鏡を掛けている方から、40代、50代になるとこんなご相談をよくいただきます。

「手元のスマホを見るとき、つい眼鏡を外してしまうんです」

「でも、いちいち外すのは面倒だし、人前であまりしたくない……」

近視の方は、眼鏡さえ外せば手元が見えるため、老眼の対策を後回しにしがちです。しかし、無理な姿勢で見たり、掛け外しを繰り返したりすることは、目にとって大きな負担になります。

そこで今回は、近視の方が老眼と向き合うための**「3つの選択肢(単焦点・遠近・中近)」**について、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、あなたに最適な一本を見つけるヒントをお話しします。


🔍 1. 選択肢その①:手元特化の「専用老眼鏡(近用単焦点)」

〜趣味や読書に没頭したい方へ〜

近視の方にとっての「老眼鏡」とは、普段掛けている眼鏡よりも「度数を弱めたマイナスレンズ(または弱いプラスレンズ)」のことを指します。

  • どんな見え方?

    手元(30cm〜40cm)にピントがしっかり合うよう設定された、いわゆる普通の眼鏡です。

  • メリット:

    最大の魅力は**「視野の広さ」です。レンズの隅々まで歪みがなく、長時間本を読んだり、細かな手作業をしたりしても疲れません。また、裸眼で見るのと違い、「乱視」**もしっかり矯正できるため、くっきりとした鮮明な視界が得られます。

  • デメリット:

    この眼鏡を掛けたままでは、遠く(テレビや運転など)はぼやけて見えません。そのため、顔を上げるときは眼鏡を外すか、掛け替える必要があります。

  • 向いている人:

    読書、模型作り、手芸など、座って一点を集中して見る時間が長い方。

🚗 2. 選択肢その②:掛けっぱなしOK「遠近両用(累進レンズ)」

〜アクティブに外出・運転する方へ〜

現在、最も選ばれているのがこのタイプです。レンズの上半分で遠くを、下半分で近くを見る設計になっています。

  • どんな見え方?

    視線を下げるだけで手元が見えるため、「眼鏡を外す・ずらす」という動作から解放されます。近視用眼鏡と同じ感覚で、朝から晩まで掛け続けられます。

  • メリット:

    運転中にカーナビを見たり、買い物中に商品の値札を見たりと、遠くと近くを交互に見るシーンで圧倒的な利便性を発揮します。若々しい仕草を保てるのもポイントです。

  • デメリット:

    構造上、レンズの周辺部に「歪み」が生じます。また、手元やパソコン画面(中間距離)が見える範囲は、他のレンズに比べると狭くなります。

  • 向いている人:

    お出かけ、運転、旅行、ショッピングなど、外出している時間が長い方。

🏠 3. 選択肢その③:室内の最強パートナー「中近(ちゅうきん)両用」

〜デスクワーク・家事をもっと快適にしたい方へ〜

今回、特に近視の方におすすめしたいのが、この**「中近両用」です。

遠近両用と似ていますが、あえて「遠く(無限遠)」を見る機能を少し削り、その分「室内(数メートル先)から手元まで」**の見え方を強化したレンズです。

  • どんな見え方?

    イメージとしては、**「老眼鏡(単焦点)の奥行きを、部屋の向こう側まで広げた」**感覚です。パソコンの画面、デスク周りの資料、そして部屋のドア付近までが、広くスムーズに見渡せます。

  • メリット:

    遠近両用に比べて**「視野が広く、歪みが少ない」**のが特徴です。また、単焦点の老眼鏡のように掛け外す必要がなく、掛けたままキッチンで料理をしたり、リビングでテレビを見たりと、家の中を自由に歩き回れます。

  • デメリット:

    遠く(外出時の景色や運転)には対応していません。あくまで「室内用」としての使用になります。

  • 向いている人:

    パソコン作業中心のデスクワーク、料理や掃除などの家事全般、会議や商談が多い方。


📊 一目でわかる!近視の方のための比較まとめ

 

  ① 老眼鏡(単焦点) ② 遠近両用 ③ 中近両用
得意な距離 手元(30〜40cm) 遠く〜手元 室内(数m)〜手元
パソコン作業 〇(距離が合えば) △(視野が狭い) ◎(非常に快適)
運転 × ×
掛け外し 必要 不要(PC使用時は△) 室内なら不要
おすすめ 読書・精密作業 外出・オールマイティ デスクワーク・家事

 

🤝 最後に:ライフスタイルで「使い分ける」のが正解です

いかがでしたでしょうか。

「どれか一つに絞らなければならない」ということはありません。実は、目の疲れを最小限に抑える賢い使い方は、**「シーンによる使い分け」**です。

例えば、

  • **通勤や休日の外出は「遠近両用」**でスマートに。

  • **会社でのデスクワークや自宅では「中近両用」**でリラックスして。

このように、靴を履き替えるように眼鏡も着替えることで、近視の方の視生活は驚くほど快適になります。

学芸大学のライブラでは、これら全てのレンズの見え方を、実際の生活シーンに近い環境で体験していただけます。「自分にはどれが合うのかな?」と迷われたら、ぜひお気軽にご相談ください。あなたの一日をシミュレーションしながら、最適な組み合わせをご提案させていただきます。