BLOG
✨ 【プロが教える】メガネを拭く時の「正しい持ち方」とは?眼鏡作製技能士が伝える、愛用メガネを長持ちさせる秘訣
みなさま、こんにちは。
東京都目黒区、東横線「学芸大学駅」から徒歩3分の場所にございます眼鏡専門店「Livra(ライブラ)」代表の田中です。
国家検定資格である「眼鏡作製技能士」として、日々皆さまの大切な眼鏡を仕立て、そしてその後のメンテナンスを通してお客様の快適な視界をサポートしております。
さて、皆さまは毎日、ご自身の眼鏡をどのように拭いていますか?
「レンズが汚れたから、ササッと布で拭く」。日常の何気ない動作ですが、実はこの時の「眼鏡の持ち方」一つで、眼鏡の寿命が大きく変わってしまうことをご存知でしょうか。
「レンズを綺麗にしたいだけなのに、なぜ持ち方が大事なの?」と思われるかもしれません。しかし、間違った持ち方で拭き続けることは、知らず知らずのうちにフレームに過度な負担をかけ、最悪の場合は破損を招く原因にもなるのです。
今回は、意外と知られていない「プロが実践する眼鏡の拭き方」について、詳しく紐解いていきたいと思います。
🚫 1. その持ち方、実は危険です。ブリッジを持って拭くことのリスク
多くの方が眼鏡を拭く際、左右のレンズの間にある「ブリッジ(鼻部分)」を指でつまんで固定し、もう片方の手でレンズをゴシゴシと拭いてしまいます。一見、中心を固定しているので安定しているように感じますが、実はこれがフレームにとって最も負担のかかる持ち方なのです。
ブリッジを持って片方のレンズを拭くと、拭く時の力(圧迫)が「テコの原理」のようにブリッジ部分に集中します。眼鏡の構造上、ブリッジは非常に細く、かつ左右のレンズを繋ぎ止める重要な接合部です。
ここに毎日繰り返し負荷がかかると、メタルであれば「金属疲労」が、樹脂系なら「経年劣化」が蓄積されます。
ある日突然、何でもない瞬間にブリッジがパキッと折れてしまう……というトラブルの多くは、実はこうした日々の「拭き方のクセ」による負担の蓄積が原因であることが少なくありません。
特にお気に入りの繊細なデザインのフレームほど、この部分の強度はデリケートに作られています。
▼危険な拭き方▼

👓 2. プロの鉄則。拭く方の「リム」そのものを持って、負担をゼロにする
では、どのように持つのが正解なのでしょうか。
眼鏡作製技能士が徹底しているプロの鉄則は、「拭く方のレンズを囲んでいる枠(リム)を直接持つ」という方法です。
やり方はとてもシンプルです。
-
右のレンズを拭く時: 右手(利き手)で布を持ち、左手で**右のレンズの縁(リム)**をしっかりと支えます。
-
左のレンズを拭く時: 同じように、左手で**左のレンズの縁(リム)**を直接持ってから拭きます。
▼良い拭き方▼

ポイントは、「持っている手」と「拭いている手」の間に、ブリッジや鼻パッドなどの接合部を介在させないことです。拭くレンズそのものを直接支持することで、フレームの他の部分に一切の力が加わらなくなります。
「えっ、わざわざ持ち替えるの?」と思われるかもしれませんが、このひと手間が眼鏡を1年、3年、5年と長く愛用するための最大の秘訣なのです。

🛠️ 3. 些細なこだわりこそが信頼の証。良いメガネ屋さんが意識していること
実は、眼鏡店でクリーニングを頼んだ際、スタッフがどのように眼鏡を持っているかを観察してみてください。本当に丁寧で技術のある眼鏡店、そして眼鏡作製技能士が常駐しているようなお店では、必ずこの「レンズの縁を直接持って拭く」という動作を徹底しています。
なぜなら、私たちは眼鏡がどれほど繊細なバランスで成り立っているかを知っているからです。
ライブラのコンセプトでもある「バランス」は、見え方や掛け心地だけでなく、フレームそのものの構造バランスも含みます。ブリッジに歪みが生じれば、レンズの角度が変わり、見え方に違和感が出ることもあります。
細かいことのように思えるかもしれませんが、お客様の「大切なパートナー」である眼鏡を預かる際、破損のリスクを最小限に抑え、構造的なバランスを維持することは、プロとして当然の所作なのです。私たち眼鏡作製技能士は、お客様がご自宅でも同じように眼鏡を大切に扱っていただけるよう、こうした「小さな所作」の重要性をお伝えし続けています。
💧 4. 持ち方の前に。「拭く前の一手間」でレンズの傷を防ぐ
正しい持ち方をマスターしたら、合わせて覚えておいていただきたいのが「拭く前の準備」です。
どれだけ正しい持ち方をしていても、レンズの表面に砂埃や硬いゴミが付着したまま拭いてしまえば、研磨剤で磨くのと同じようにレンズに微細な傷をつけてしまいます。
-
まずは水洗い: 蛇口から弱めの水を出して、表面のホコリを洗い流します。
-
汚れがひどい時は中性洗剤: 皮脂汚れが気になる時は、指先に一滴垂らした台所用の中性洗剤(石鹸やハンドソープはNGです!)で優しくレンズをなで、水で流します。
-
水気を吸い取る: ティッシュでレンズを挟むようにして、水分を「吸い取る」ように拭きます。
-
仕上げに専用クロス: ここでようやく、先ほどの**「レンズの縁を持つ方法」**で、専用のメガネ拭きを使って優しく仕上げます。
この「水洗い+正しい持ち方」を習慣にするだけで、あなたの眼鏡のコンディションは劇的に良くなり、レンズの透明感も長く保たれるようになります。
🏛️ 5. ヴィンテージフレーム流行の今だからこそ知っておきたい、繊細な構造への配慮
近年、ファッションの潮流として「ヴィンテージフレーム」を好んで選ばれる方が非常に増えています。当時の職人技が光る素材感や、現代にはない独特のシルエットは本当に魅力的ですよね。
しかし、こうしたヴィンテージフレームや、当時の製法を再現したクラシックフレームを扱う際には、現代の量産品以上に細心の注意が必要です。
-
素材の経年変化: 数十年前のデッドストックや中古のフレームは、素材自体が乾燥してデリケートになっている場合があります。
-
繊細な接合部: 昔ながらの「ロウ付け(溶接)」や「カシメ」といった技法で組まれたフレームは、現代の最新技術で作られたものに比べると、一点にかかる強い力に弱い側面があります。
せっかく出会った唯一無二のヴィンテージフレームを、日々の拭き方ひとつで傷めてしまうのはあまりに勿体ないことです。流行のおしゃれを楽しみ続けるためにも、フレームの個性を理解した「優しい扱い」が求められています。
🤝 最後に:学芸大学のLivra(ライブラ)で、一生モノのケアを
眼鏡は、あなたの視界を守り、表情を彩る大切な道具です。
「たかが拭き方」と思わず、今日からぜひ「拭く方のリムを持つ」という習慣を取り入れてみてください。
もし、「自分の拭き方で合っているのかな?」「最近、眼鏡のネジが緩んできた気がする」と感じたら、ぜひ目黒区・学芸大学駅徒歩3分の「Livra(ライブラ)」へお越しください。
眼鏡作製技能士が、超音波洗浄機を用いた徹底的なクリーニングはもちろん、フレームの歪みやネジの緩みまで、プロの目で厳しくチェックいたします。ライブラが大切にしている「前後の重量バランス」や「接地面積の調整」といったフィッティングも、日頃の正しいケアがあってこそ、その効果を最大限に発揮します。
皆さまの大切な眼鏡が、いつまでも美しく、そして快適に皆さまの毎日を支え続けられるよう、心を込めてメンテナンスさせていただきます。
みなさまのご来店を、心よりお待ちしております。